ハルオレ☆ -前篇-
「さ、さっきも言ったけど。そのコレは事故だったんだよ。」
俺はもうあの出来事を『事故』として片付けるしかなかった。
すると西川さんが突然(´Д`).:*・.:’.∴カハッ!!と噴いた。
「…ひ、否定なさらないんですか?」
「え?」
「遠山君から腹黒王子の唇を奪ったことに対して…。」
「い、いやそれは。…否定というか」
「…ああ。そんな…」
俺が返事を曖昧にしたからなのか、西川さんはそのままバラの花びらの如く可憐に床に崩れ落ちた。
「そんなの西川は信じません。信じませんとも…。」
西川さんが床に両手をつき嘆くと、彼女を嘲笑う声が部屋に響く。
「あははは!貧乳処女!その姿、すごくいいねぇ。あ~なんか申し訳なくなってきたな~。遥のファーストキスもらっちゃって~。」
その笑い声はもちろん彼方様。
そんなドS王子様のふてぶてしい笑顔を西川さんは悔しそうに見上げた。
「う、ううう…。」
「あ、そうだ。これでいつかの因縁晴らせてもらったよ。」
「はっ…。」
い、いつかの因縁?( ´_ゝ`)