ハルオレ☆ -前篇-
しばらくして笑いが落ち着くと、ヤマトが『あ、そうそう!』と何かを思い出したのか話題を変えた。
「あ。今朝言ったと思うけど、今日はお前の歓迎会やるから。」
「…あ、うん。夜7時だよね。」
遥は、今朝ヤマトに自分の歓迎会を話をされたのだった。
「ああ、そうだ。寮の食堂に来いよ。場所、わかるな?」
「うん。さっき確認してきた。」
「お、さすが早いな。まぁ、そういうことだから」
「うん」
「じゃあ、俺はそろそろ行くよ。」
ヤマトはそう言うと遥に背を見せる。
「え?もう行っちゃうの?」
「まぁ、俺はそれをただ伝えに来ただけだし。俺も準備があるんだよ。悪いな。」
「そっか。」
「まぁ、楽しみにしてくれよ。ここの寮のみんなも張り切って今準備してるから」
「わざわざ歓迎会開いてもらっちゃって、なんだか悪いなぁ…。」
「…ったく何言ってんだよ!せっかくなんだから、俺に任せて今夜は楽しんでくれよ。」
「うん。ヤマト兄、本当にありがとう。」
ヤマトの言葉に遥から笑顔がこぼれる。
「じゃ〜またあとで。ちゃんと時間通りに来いよ。主役が来ないと始まらないからな!」
「わかった。楽しみにしてるね。」
「おう!」
ヤマトはそう言うとドアを開け部屋を後にした。