ハルオレ☆ -前篇-
part2 守城大樹
俺が部屋に入ると、ヤマト兄にソファに座るように言われた。
「ほら。」
俺が座ると、ヤマト兄がコーヒーカップを渡してくれた。
あったかいお茶のようだ。
「ありがとう。」
俺はさっそく一口いただくことにした。
だが。
「あっっ…あぢぢ。」
お茶は、俺の想像以上に熱かった。
「あー!もう!冷ましてから飲めよ。遥は、猫舌だからな。ヤケドしたか?」
ヤマト兄が心配そうに声をかけてきた。
俺が猫舌ってよく覚えてるな。
「ううん。なんとか大丈夫!」
たしかに軽くやけどしたが、どうということはない。
「ったく。本当に世話の焼けるやつだなー。」
俺はヤマト兄の言葉にムッとした。
「あ!また子ども扱いして〜!」
「ははは。だから扱いじゃなくて、まだ子供って言ってるだろ?」
「ヤマト兄!」
本当にヤマト兄は、
俺のことからかうのが好きだよなぁ。
俺がそんなことを思っていると、急に笑い声が聞こえてきた。
「はははは…」
それは大樹さんだった。
「…なんだよ。大樹。何笑ってんだよ。」
ヤマト兄が大樹さんにそう言うと、太一さんはプッと吹き出して、さらに大きく笑い出した。