ハルオレ☆ -前篇-
「おい!いい加減にしろよ!」
「はいはい。すみませんでしたぁ。」
大樹さんの反応は、ヤマト兄の怒りの火力をさらにあげる。
「お前、本当に悪いと思ってないだろ?」
「そんなことないって。」
「いや、そんなことある!お前は、いつもそうだ!だいたいなぁー…」
ヤマト兄の説教がまだまだ続きそうなその時だった。
「ヤマト!!!!」
大樹さんが叫んだ。
「な、なんだよ。」
いきなりの大樹さんの行動にヤマト兄は少しうろたえている。
少しの間を終えて、大樹さんは口を開いた。
「…愛してるよ」
「はぁっ!?」
大樹さんの言葉にヤマト兄があっけらかんとなった。
あまりにさわやかに答えた大樹の意外な発言が
俺の笑いのツボにヒットしたのか、俺は我慢が出来なくなった。
「ぷっ・・・あははは。」
「遥?」
「あははは。ご、ごめん。つい2人のやり取りがあまりにも面白くて…」
久しぶりに人の絡みに笑ってしまった俺。
だって、このコンビ最高じゃないか(*゚∀゚*)
「ヤマト兄がこんなムキになって怒ってる所なんて、俺初めて見るかも。」
俺がそう言うとまたも二人による夫婦漫才が始まる。