ハルオレ☆ -前篇-
part3 the夫婦漫才
「そうかぁ?ヤマトはいつもこんなんだよな。」
「それは、大樹が俺を怒らせるからだろ!」
「えー?俺はこんなにもヤマトのことを想っているのに?」
「お前のそういったふざけた所が、俺の怒りを買うんだよ!?」
「そりゃあ、悪かったな!」
「あ〜〜〜もういい!お前と話していると怒るのも疲れてきた。」
ヤマト兄がついに呆れて肩を落とした。
「じゃあ、この話はやめようぜ!」
「ったく、なんでお前が話をしめるんだよ…。」
しばらく続いた夫婦漫才も幕を閉じた時、
ヤマト兄がある事を思い出すように言う。
「…あ!そういえば、遥。俺に用事ってなんだったんだよ?」
「ああ、そういえば。」
あ…。
「それにお前泣いてたし、何かあったのか?」
あああああっ!!
しまった!すっかり忘れてた!!
俺 の 本 当 の 目 的 !
「ん?」
俺がかなり動揺していると、ヤマト兄と大樹さんが俺の顔を覗き込む。
「え、え〜っとぉ〜。」
ど、どうしよう…。
ヤマト兄の所に来たのはいいけど、彼方に脅されて、ヤマト兄の写真撮りに来ました。ましてや俺が彼方の奴隷にされちゃいましたなんて、とてもじゃないけど、口が裂けても言えない…。