ハルオレ☆ -前篇-
「おい?遥?」
「え?」
「どうしたんだよ。急に黙って。もしかして…俺にも言えないような事なのか?」
い、言えない。
とても言えたもんじゃない!!
こうなったら、テキトーにこの場をしのぐしかあるまい。
「やっぱりいじめられたんだな?」
ヤマト兄の言葉に俺は横に首をふる。
「ま、まさか!!それはないよ!!!その、え〜〜〜っと…あの、学校のクラスのみんなはすごいいい人ばかりだし。」
「そりゃあ、俺のクラスの生徒達だからな。」
「う、うん。た、ただ…。」
「ただ?」
どうしよう。
テキトーにしのぐって思えば思うほど何を言えばいいかわからない。
まぁいいや!!なんとでもなれ!!
「…その、一人で寮にいたらさみしくなったって言うか…。その、一人だと心細くて、なんか泣きそうになるんだ…」
うわ!俺、キモッ!アドリブ下手!
こういう時に限って、なんでもっとましな理由が言えないんだ!!(泣)