悪魔と天使の領域

過去

「でも、何か怖いな・・・」
サリリは黙っていた。
俺も何を言って良いのか分からないでいた。
その沈黙を破ったのはサリリだった。
「またにしましょうか?」
サリリが聞いてきた。
「いや、サリリちゃんが良いなら聞くけど・・・」
「はい、それでは話します。あれは、私とミエルちゃんが天使界にいた時の話です。」

「お姉ちゃん、どこか遊びに行こう?」
「でも、お母さんがお留守番してなさいって言ってたでしょう?」
「え~、でも、もう疲れた。退屈だよ・・・」
「じゃあ、お姉ちゃんとトランプでもする?」
「うん。」
それから、私とネユカはトランプをした。
私はネユカに勝つもの大人気ないと思ってさり気に負ける事にした。
しかし、トランプも数時間で飽きた。
それと同時くらいにお母さんが帰って来た。
「ただいま。」
「あ、お母さんだ。」
ネユカはお母さんの方に行った。
「サリリもこっちにいらっしゃい。」
「はい。」
私もお母さんの方に行った。
そこには見知らぬ人がいた。

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