悪魔と天使の領域
「もし、関係あるんだったらどうなるの?」
「いや、何となくだよ?」
「そう。むやみにそういう事言わない方がいいと思うよ?」
「何で?」
「幽霊とかそんな事言ってたら、それを呼び寄せるからだよ。」
「じゃあ、これからは気をつけるよ。」
それから、授業が始まった。
「天川さんは授業聞かなくてついて来れるの?」
と聞いた。
「私の学校はもっと進んでいたから。」
「そう。」
それだけ言うと天川さんはまた小説に没頭し出した。
それから、時は進み、放課後になった。
「そろそろ帰るか。」
そう思って、鞄を持った瞬間に、天川さんに呼び止められた。
「ちょっと良い?」
「少しなら良いけど?」
天川さんは先を歩き出したので、俺も着いて行く事にした。
着いた先は屋上だった。
「何か俺に用事?」
「一つ聞きたい事があるの。」
「聞きたい事って授業の事?」
「朝に誰かに会わなかった?」
「へ!?」
急に言われたのでビックリした。

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