悪魔と天使の領域
「いえ、大丈夫ですよ?ただ、ちょっと嫌な思い出があるだけです。」
「何かごめんね。」
そう言ってベッドに転がった。
ふと、枕元を見ると、ここの部屋の案内みたいなのがあった。
名前のとこを見ると
『シアン様』
となっていた。
「サリリちゃん、悪魔界では、シアンで名乗っているんだ」
と思った。
そんな事を考えていると
「どうかされましたか?」
とサリリちゃんが心配そうに言って来た。
「あ、大丈夫だよ。」
「何だか難しい顔をしていましたので・・・」
さっき考えた事も言えなかったので
「まあ、悪魔界に来てちょっと気持ちがブルーになってるだけだよ。」
と誤魔化した。
「それなら良かったです。」
と言ってサリリちゃんはベッドに座った。
そこで俺はふと重大な事に気づいた。
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