マンボウ物語【更新停止中】
北大西洋編




出発の日








サンバはマンボウの国から、かなり離れた海域を泳いでいました。

すると突然、後ろから大きな影が現れました。



それはクジラでした。

それもシロナガスクジラです。

シロナガスクジラはサンバに声をかけました。



「あんたがサンバかい?」


「ええ、そうですが・・・」


「『各海域までの移動手段に』と、ある方に頼まれたんだよ。」


「ある方?」


「あんたの泳ぎより、あたしの方が早いからねぇ。」


「一体、誰だろう?・・・ある方って・・・」


「あたしの名前は『ホワイト』って言うんだよ。よろしく。」


「こちらこそ、よろしく。」


「さあ、あたしの口の中にお入り。」


そう言うとホワイトは大きく口を開けました。



「じゃあ、お言葉に甘えて。」



と、サンバはホワイトの口の中に入って行きました。



「最初は何処の海域に行くんだい?」


「ん~・・・
 まずは『北大西洋』に行ってみるかな。」


「『北大西洋』だね。」



そう言うとホワイトは北大西洋に向かって泳ぎ始めました。



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