Fall In Love~5日後の恋の行方~
まだ肩を揺らして笑っている波留さんを尻目に、それぞれ言われたものを両手に抱えて部屋の真ん中に置かれているテーブルへ運ぶ。
「午前中で終わるかなぁ」
「まぁ、時給貰ってますし頑張りましょう!」
百合さんは波留さんに聞こえるように少し大きな声で言いながらパイプ椅子に座る。
私は気持ちを切り替えて百合さんに提案すると、百合さんも「そうだね」と頷いてから作業に取り掛かった。
百合さんも昨日の時給が気になってるみたいだし。
バイトは与えられた仕事をこなすのみ。
私はジャケットを脱いでカットソーだけの身軽な服装にすると社判とスタンプ台を手元に寄せた。