Fall In Love~5日後の恋の行方~



「び、びび、びっくりしたぁ」



ドキドキと音を立てる左胸に手を当てる。



――華奢な人……



背は私より10センチは高かったのに、尖った顎は無駄なお肉なんて全くなかったし。

長袖のTシャツと綿パンという軽装だったのにもかかわらず、体は羨ましいぐらい厚みがなくて。

ベルトで辛うじて留めているズボンが腰骨から少し落ちそうだったし。

ボタンを押した細長い指はきっと、女の私より細いんじゃないかって。

明るめの茶髪は前髪が長くて、髪の間から見えた切れ長の目。

細められた目はその華奢な体躯からは考えられないぐらいの迫力あるオーラが出ていた気がする……





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