Fall In Love~5日後の恋の行方~
充君は部屋の隅にあった台車をガラガラと押し聡君は入口の扉を支え、2人で会議室を出て行った。
俊さんは頭を掻きながら私と百合さんに少しだけ口籠りながら話し始めた。
「波留さんと一緒に会社の子が来るけど……ちょっとやっかいな子なんだよね」
「やっかいな子?」
「うん。充と同じ新入社員なんだけどね。いつもテンションが高くて……俺みたいなおじさんはちょっと付いて行けないってか」
言いにくいのか言葉を濁す俊さんに私と百合さんは顔を見合わせて笑った。
「幾つぐらいの人なんですか?」
「香穂ちゃんより3つ下の20歳」
「俊君とあんまり変わらないんじゃない?」