Fall In Love~5日後の恋の行方~



波留さんが私の事を気にしてくれてるならともかく。



「あっ、ありえないから」



今までの言動を思い起こしたって、波留さんが私を気にしてくれてることなんて思いつかない。


けど……



『香穂』



初めて名前で呼ばれた時のあの低い声が私の頭を過る。

私の心拍をMAXまで上昇させたあの声。

あの時の穏やかな顔。

笑い転げた時のいつもと違ういたずらっ子のような表情。



あの時、私の気持ちは波留さんへ一気に傾いたんだ。


ギュッと胸元の服を握りしめる。



このまま会えなくなるなら……

自分から行動しなきゃ!


今まで経験したことがなくても、自分が動かなければ波留さんとの繋がりも途切れてしまう。





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