Fall In Love~5日後の恋の行方~
ペットボトルを冷蔵庫から取り出し紙コップに入れて、会議室に戻ると波留さんの横に椅子を持ってきて座っている早苗ちゃん。
――ズキッ!
その距離の近さに思わず胸が痛んだ。
「おっ、ありがと」
波留さんはノートパソコンから顔を上げると、お茶を持って立っていた私に声を掛けてくれたので、紙コップを手渡した。
「山西さんの分はどこに置きましょうか?」
「此処で飲むから頂戴」
一応名字で話しかけると、彼女は年下だし早苗でいいよと笑いながら手を伸ばしてきた。
紙コップを手渡すとありがとうと笑った彼女はすぐに波留さんへと視線を戻し、ますます距離を近づける。