くもりのち晴れ時々大雨
娘は生きていくのに絶対になくてはならない機能が
働かなくなってしまったという。

直接の原因はわからない。
現在の医療では完治することができない。

健常な人と同じように生きていくために必要な薬を
外から補っていかなければならない。

注射で。
一生・・・


先生からつきつけられたのはこの事実。


こんなことが起こるなんて。

自分にではなく
大切な大切な娘に・・


あまりにも唐突で
頭がしびれたようにじーんとして何も考えられなかった。



ひとつだけひとつだけ先生に聞いたのは


「私はこの子が病気になることを防ぐことはできましたか。」



ずっと様子がおかしかった。
ちゃんと気づいてた。
小さな体が悲鳴をあげて一生懸命SOSを発信していたのに・・
見当違いをして無駄に時間を費やしてしまった。
もっと早くみつけてあげてれば
発症しなかったのかもしれない。

私がもっといろいろ気を回していれば。

この子にこんな大きな荷物を負わせなくていれた・・・?




「防ぐことはできなかったよ。」

先生は私の目をみてそう言ってくれた。
























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