バレンタインシンデレラ
(lovefoxxx : もう会えない。ごめんね)
(hiver : なんで?)
(lovefoxxx : 本当にごめんなさい)
(hiver : 会いたいって言ってたのにどうしたの?)
(lovefoxxx : どうしても会えないの。理由も言えない。本当にごめんね、約束してたのに)
(hiver : 納得いかないんだけど。僕はどうしてもlovefoxxxに会いたい。なんで会えないの?)

お互いのために会わない方がいいんだよ。
お願いだから諦めて。

(lovefoxxx : とにかくどうしても会えないの。というより会わない方がいい。メールもやめた方がいいと思う)
(hiver : 会わない方がいいとか、メールもしない方がいいとかどういうこと?僕は本気でlovefoxxxに会いたいし、メールも続けたい。
lovefoxxxのこともっとよく知りたいし。どうしてダメなのか教えてくれないかな)

会ったってメール続けたって後悔するだけだから。
後悔されたら、私はズタボロに傷付いて立ち直れないから。
でもそんなこと、正直には伝えられない。

(lovefoxxx : 私のことなんて知らない方がいい。だから無理なの、ごめんなさい。さよなら)

それからしばらく返信はこなかった。
諦めてくれたみたいでほっとしたのと同時にすっごく悲しくなってきた。
どうして私ってこうなんだろ。
冬月くんと釣り合うところが一個もないんだろ。
私は本当に無価値な人間だ…。


ブーッブーッ。
ケータイがライトをチカチカさせながら震え出した。
hiverくんからだ。
なんて書いてあるんだろう。
恐る恐るメールを開いてみる。

(hiver : 絶対そんなことあるわけないから。
どうしても会えないって言ってもlovefoxxxが学校にいることはわかってるし、こっちから見つけ出すことにする)

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