バレンタインシンデレラ
冬月くんはめちゃくちゃ怒っていたので、加恋のメールには全く気付いていなかったのでした。
冬月くんはズンズンと廊下を突き進み一段飛ばしで階段を上って、生徒会室の前に立つと勢いよくドアを右に引き開けた。
その時のバシンッという音に驚いて、一人山積みになった卒業式のプログラムを綴じていた佐藤さんが顔を上げた。
ものすごくかったるそうだった顔がパアッと華やぐ。
「冬月くん迎えに来てくれたの~?」
冬月くんの怒りに気付いていないのか、相変わらず脳天気。
佐藤さんは席を立って、後ろ手にドアを閉めた冬月くんの元へ駆け寄る。
冬月くんはにこにこにこにこしている佐藤さんをキッと睨んだ。
「佐藤さん、本当はlovefoxxxじゃないんだろ?」
「え~?何言ってるの??」
冬月くんは冷静を保ちながらも暗い声で先を続ける。
「いろいろ聞いたよ。マンガ没収する代わりに口割らせたんだって?全然生徒会の仕事してないくせに。そんでもって勝手に人のケータイ盗み見てlovefoxxxのふりして近付いてきたってわけだ。そんなことしてどうするつもりだったんだよ。気味悪」
佐藤さんは平静を装いつつ撤回する。
「違うよ何言ってんの?私本物のlovefoxxxだし」
「これを見てもまだそれを言う?」
冬月くんはズンズンと廊下を突き進み一段飛ばしで階段を上って、生徒会室の前に立つと勢いよくドアを右に引き開けた。
その時のバシンッという音に驚いて、一人山積みになった卒業式のプログラムを綴じていた佐藤さんが顔を上げた。
ものすごくかったるそうだった顔がパアッと華やぐ。
「冬月くん迎えに来てくれたの~?」
冬月くんの怒りに気付いていないのか、相変わらず脳天気。
佐藤さんは席を立って、後ろ手にドアを閉めた冬月くんの元へ駆け寄る。
冬月くんはにこにこにこにこしている佐藤さんをキッと睨んだ。
「佐藤さん、本当はlovefoxxxじゃないんだろ?」
「え~?何言ってるの??」
冬月くんは冷静を保ちながらも暗い声で先を続ける。
「いろいろ聞いたよ。マンガ没収する代わりに口割らせたんだって?全然生徒会の仕事してないくせに。そんでもって勝手に人のケータイ盗み見てlovefoxxxのふりして近付いてきたってわけだ。そんなことしてどうするつもりだったんだよ。気味悪」
佐藤さんは平静を装いつつ撤回する。
「違うよ何言ってんの?私本物のlovefoxxxだし」
「これを見てもまだそれを言う?」