バレンタインシンデレラ
と思っていると、枕の横に置いていたケータイが震え出した。
私はすぐさま取って開く。

(hiver : ごめん、まだ起きてる?)

あれ?
まだ話し足りないのかな。

(lovefoxxx : 起きてるよ。返信待ってたところ)

(hiver : ああ、ほんと?ちょっと聞きたいことがあって。もし眠かったら明日にするけど、今平気?)

聞きたいこと?
ちょっと眠いけど、そんなこと言われたら今知りたくなっちゃう。

(lovefoxxx : 全然平気!聞きたいことって何?)

(hiver : あのさ、今度二人で会わない?)

「え!?」
私はケータイを握りしめたまま飛び上がった。
え!?本当に??

あ、興奮しちゃって続き読んでなかった。
なになに?

(hiver : もうメールし始めて一年近く経つじゃん?
だからそろそろメル友なだけじゃなくて、会って話して普通に友達になりたいなと思って。
別にlovefoxxxが嫌ならいいんだけど。
どうかな?
僕としてはめっちゃ会いたいな)

ひゃ~嘘みたい!
私もずっと会いたかったんだ!

(lovefoxxx : もちろんいいよ!私も前から会いたいと思ってたんだ)

(hiver : マジで?よかった!
ぶっちゃけ断られたらどうしようかと思ってたんだ。
じゃあ、いつにしよっか?
僕はlovefoxxxの都合がよければいつでもいいよ)

私はすぐに壁にかかったカレンダーを見る。
今日は2月8日。
ちょうど一週間後に…バレンタインデーだ!

(lovefoxxx : ちょうど一週間後、バレンタインデーだからその日は?
hiverくん、甘いもの平気だったら私チョコ作って持ってく!)

(hiver : 甘いもの好きだよ!lovefoxxxの手作りとか、すげー楽しみ!
来週まで待てるか自信ないな(笑))

(lovefoxxx : 私も来週が楽しみで仕方ないよ!頑張ってチョコ作るね!)


もう、ニタニタ笑いが止まらない。
超嬉しい!
hiverくんに会えるなんて。
メールするのと実際話すのとじゃまた違うんだろうな。
どんな人なんだろう?
私のこと気に入ってくれるかな?
ああ、ひたすら楽しみ~!
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