バレンタインシンデレラ
そうだったんだ。
嬉しい、すごく。
やっぱり自分の気持ちに正直になってよかった。
こんなに嬉しいんだったらもっと早い段階で自分がlovefoxxxだって言っちゃえばよかったな。

「よかった、lovefoxxxが南さんで」

冬月くんは私に優しく笑いかけた。
私も同じくにっこり笑いかける。

「私もhiverくんが冬月くんでよかった」


冬月くんは穏やかな澄んだ瞳でじっと私を見つめると、

「そうだ」

と何か思い出したかのように言い、カバンからキレイな細長い封筒を取り出した。

「無駄になるかと思ってたけど、持ってきといてよかった。これ、ホワイトデーのプレゼント」

私はそっとそれを受け取る。

「ありがとう」

何が入ってるんだろう?
この薄い封筒の中に。

「開けてみて」

私は言われた通り、丁寧に封を開けてみる。
そして中身を見たら、めちゃくちゃ嬉しくて飛び上がっちゃった!

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