バレンタインシンデレラ
「あったか~い」
私は冬月くんと一緒に遊園地の観覧車に乗り込んだ。
外は雪がちらついていてかなり寒かったけど、ゴンドラの中は意外にも暖房がついていて暖かい。
私はその中で、今日のために作ってきたクッキーを冬月くんに渡した。
冬月くんはおいしいおいしい、と言ってあっという間に食べてくれた。
それから私達は身を寄せ合い、雪景色を楽しみつつ、いつもみたいにたくさん笑ってたくさん喋った。
「本当、今日学校サボってよかったね。初雪見れたし」
「女の子達にもみくちゃにされなくて済んだしね」
冬月くんは肩をすくめて笑う。
「確かに」
もう少しで私達を乗せたゴンドラがてっぺんにくる。
窓から下を眺めると、ひしめくように歩く人々、道路を行き交う車、カラフルな遊園地のアトラクション、全てが小さい。
数分前まで私達がいた場所なのに今はとても遠く感じる。
まるで天国にきた気分。
白い雲と雪にくるまれた、静かでロマンティックな2人だけの世界。
冬月くんの肩に頭をもたせかけながらうっとりしていると、手をきゅっと握られる。
私も冬月くんの顔を覗きこみながら握り返す。
「去年はダメだったけど、これからバレンタインデーは必ず2人でいよう」
私は満面に笑みを湛えながら答える。
「うん」
そして私達はゆっくりとくちびるを合わせ、溶け合った。
口の中にほんのり、甘みを感じながら。
私は冬月くんと一緒に遊園地の観覧車に乗り込んだ。
外は雪がちらついていてかなり寒かったけど、ゴンドラの中は意外にも暖房がついていて暖かい。
私はその中で、今日のために作ってきたクッキーを冬月くんに渡した。
冬月くんはおいしいおいしい、と言ってあっという間に食べてくれた。
それから私達は身を寄せ合い、雪景色を楽しみつつ、いつもみたいにたくさん笑ってたくさん喋った。
「本当、今日学校サボってよかったね。初雪見れたし」
「女の子達にもみくちゃにされなくて済んだしね」
冬月くんは肩をすくめて笑う。
「確かに」
もう少しで私達を乗せたゴンドラがてっぺんにくる。
窓から下を眺めると、ひしめくように歩く人々、道路を行き交う車、カラフルな遊園地のアトラクション、全てが小さい。
数分前まで私達がいた場所なのに今はとても遠く感じる。
まるで天国にきた気分。
白い雲と雪にくるまれた、静かでロマンティックな2人だけの世界。
冬月くんの肩に頭をもたせかけながらうっとりしていると、手をきゅっと握られる。
私も冬月くんの顔を覗きこみながら握り返す。
「去年はダメだったけど、これからバレンタインデーは必ず2人でいよう」
私は満面に笑みを湛えながら答える。
「うん」
そして私達はゆっくりとくちびるを合わせ、溶け合った。
口の中にほんのり、甘みを感じながら。