愛しい人へ
「お待たせー」
今日は梨絵と花火大会にいく日だった。
梨絵の白い花柄の浴衣を見たときは
思わず、俺も俊平みたいに鼻血が出そうになった。
「人多いー・・」
「この手があたしじゃなかったらどうする?」
「振り向いたら梨絵じゃない女だったらってこと?笑」
「そう!」
「ポイッだな」
「うふふふふ」
「うふふふふ」
確かに浴衣姿の人で溢れかえってるけど
梨絵と間違えるなんてありえない。
俺らはさらにギュッと手をつないだ。