愛しい人へ
ステージ
部活・デート・部活
こんなに充実した夏休みは初めだった。
思い出すだけでニヤニヤしてしまいそうだった。
新学期が始まり、
俺はタケと雅人に説教をくらった。
「お前はなんでそう簡単に俺らを裏切れるかねー」
「なにがだよ」
「俺にとっての寂しい夏休みは
お前にとっての最高の夏休みだったわけだろ?」
雅人はすねている。
「ごめんごめん。俺幸せ者の裏切り者で!」
なーんて調子に乗る俺。
「雅人も彼女つくればいいだろ?」
タケはやっぱり大人。いつもツッコミ。
「そーだよ。お前、今現在まで何人に告白されてんだよ!」
俺は雅人の尻を蹴った。
「まぁー俺、たしかにモテ男だよな~」
雅人はニヤッとする。
「もーすぐ文化祭だし、
もっとモテるんじゃないの?」
「かもなー(笑)」
ニヤニヤする雅人。
こいつはいつもおちゃらけてる。
でも、軽はずみなことは絶対にしない。
モテるからって遊んだりしない。