愛しい人へ
「拓海っ!」
タケは俺の体をしっかりと押さえた。
「落ち着けよ、拓海。な?」
タケは必死に俺に語りかける。
俺はタケを軽く殴った。
「おいっ!」タケは一瞬声を荒げた。
俺はその瞬間に体が解放された。
迷わずあいつに飛び掛った。
しかしあいつは抵抗しない。
「拓海っ!やめろよ!」
タケが再び俺を抑える。
クラスの男子も俺を抑える。
俺はタケもクラスの仲間も殴った。
また俺はあいつに殴りかかろうとした。
しかしそんな俺を思いっきり跳ね返した。
一瞬で俺は地面にたたきつけられた。
雅人だった。
そして・・・その横には泣きそうな顔をした梨絵が立っていた。