愛しい人へ
「今年も俺だけ仲間はずれかよっ」
雅人はそれから1日中不機嫌だった。
帰りはタケと雅人と3人で帰った。
「拓海、元気なかったよ」
タケが俺に言う。
「ああ・・・・ごめん」
「拓海が元気ないと俺まで悲しいんだからな」
「うん・・・ありがと」
正直、梨絵のいない教室はつまらなくて
なにより寂しかった。
同じになるのもしんどいけど、
違うクラスなのも辛い。
内心、期待していたから辛かった。
「そーいえば、夏木と同じクラスで喜んでた男子
何人かいたなぁ~」
雅人が思い出したようにつぶやいた。
「てめぇー」
タケが雅人の腹を殴った。