愛しい人へ
新学期が始まっての大掃除。
俺とタケは、ごみ捨てを頼まれた。
ふたりで4つのポリ袋を持って校庭に向かった。
途中、梨絵のクラスの前を通り過ぎた。
教室で男子と話している梨絵が見えた。
ズキンッ
「ふ~・・・」
「大丈夫か?」
タケはそんな俺を心配してくれた。
「あ・・・うん、ごめん。」
「夏木・・・、陸と戻ったんだろ?」
「ああ、俺と最後に電話した日にね・・」
「それから、なんか聞いた?」