愛しい人へ
あたしの目に1つの絵馬がうつった。
1つだけ絵馬をかける場所じゃなく
となりの木の枝につるしてある。
何もかかれていないのかと思ったけど
ちゃんと書かれていた。
そしてあたしはその人の名前を見て息が止まりそうになった。
あたしの胸に衝撃が走った。
言葉にならず、ただ涙が溢れてきた。
ちょうど絵馬を書き終わった陸がやってきた。
「どーした!?」
驚いて陸があたしにかけよる。
「陸・・・。この絵馬読んでみて」
あたしは木につるされている絵馬を指さした。
「これか?」陸も木につるさられていることを不思議に思いながらも
その絵馬を手にとった。
「・あ・・・・これ。」
陸が小さくつぶやいた。