愛しい人へ
愛しい人
時計を見ると、もう20時。
バイトで疲れた体をさらに満員電車が痛めつける。
「は~」
自然と電車を降りるとため息が出てしまう。
俺はポケットから財布を抜き、
改札口にあてる。
ピッと音がする。
俺はまた財布をポケットにしまった。
今日は何を食べようかなー
タケにでも電話しようかなー
一人暮らしを始めた俺は(実家のすぐそば)
そんなことを想いながら改札を抜けた。
そして顔をあげたとき、足が止まった。
「・・・・・・・・・・・」
言葉が出なかった。
というより、???? で頭がいっぱいになった。