愛しい人へ
「・・・・・・・梨絵」
俺はゆっくりと梨絵に近づいた。
「拓海・・・・。久しぶり。」
最後に聞いたときと変わっていない優しい声
ずっと会いたいと思っていた人・・・
「なんで、いるの?」
俺はいまだに???のままだった。
すると梨絵はバッグからある物を取り出した。
「・・・・・あ。」
思わず俺は声をもらした。
高3の夏、安部といった寺で書いた絵馬だ・・・。
「これ、まじか・・・」
俺は泣きそうになった。
「本当に梨絵に届いたのか・・」
俺は奇跡のように感じた。