愛しい人へ
次の日、俺は大学を休んで
高3の夏に安部といった寺に向かった。
こんな俺の願いを叶えてくれた神様にお礼を言いたかった。
こんなに晴れた気持ちで出かけられるなんて
夢みたいだった。
安部の言ってた通り、
本当にこのお寺は人気だった。
たくさんの人がいた。
俺は神さまに俺をしてから、
あの絵馬をかけた場所に向かった。
馬鹿な俺は目立つようにと木につるした。
もうそこに絵馬はない。
本当に梨絵の元に届いたんだ・・・。
俺はしばらくその木を見つめていた。
自分と同じような気持ちをつづった絵馬を俺はながめていた。
この中に俺と同じように届いた絵馬があるんだろうなと思った。
俺は、1つ1つ手に取って読んだ。
そして・・・奇跡とは続くものなのだろうか・・・。
俺の手は止まった。