愛しい人へ

喧嘩





その日の昼休み。


梨絵が俺を呼び出した。





「朝・・・・ごめんね。
 たまたま喧嘩しちゃって・・・。
 なんか・・・あんなに怒っちゃったの初めてで・・」


また嘘か。

なんでそこまで嘘を重ねるんだよ



俺は黙っていた。

あからさまに不機嫌な顔をした。




でも梨絵は続ける。


「なんで、朝、待っててくれたの?」





梨絵が俺の顔を見つめる。




俺は不機嫌な顔をかえなかった。





梨絵は悲しそうに下を向いた。



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