愛しい人へ



俺は梨絵の目の前まで行った。




そして、梨絵の襟首を掴んだ。





梨絵の体が少し前のめりになる。






俺は拳をつくって



思いっきり





















殴るマネをした。





しかし梨絵は驚いた顔をしなかった。



おびえた顔もしなかった。


それが梨絵のすべてを語っているような気がした。





こいつは殴られることに慣れてしまっている。








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