愛しい人へ
「あるの?」梨絵はもう一度聞いてきた。
「うーん。好きはあるけど、
本気で好きになったことはないわ」
「やっぱりねぇー」
梨絵は自分の予想があったったらしく笑顔だった。
そこに飲み物とお肉が運ばれてきた。
俺が肉をやいて 梨絵がすぐに食べる。
「なんかさ、拓海ってクラスの女子から
一目置かれてるんだよ」
「俺が?」
「そう!他の男子より大人だからじゃん?」
梨絵は食べながら言った。
「へー。」
「拓海って見た目と中身違うよね」
「ああ、よく言われる(笑)」
「でもあたしはそういう拓海が
めっちゃ良いと思うんだー!」
お肉が美味しくて笑顔なのかわからないけど
俺は嬉しかった。
「俺と出会えてよかったね」
「おっ!そういうこと言うようになったかー(笑)」
梨絵はコーラをゴクゴク飲むと、
プハァーっと大きく息を吐いた。
「最初はさ、あたしと喋ってても
ああ。とかそうだね。とかだったじゃん?」
「うん(笑)俺、女子と必要以上に喋らないからね」
「そうそう!だけど、今は冗談とかいってくれるじゃん!
あたし嬉しいぃー(笑)」