愛しい人へ
「へぇーここが地元?」
「そうだよ」
「ここで育ったんだー」
梨絵はそういうところに興味を持つ奴だ。
優しいなぁと思う。
住宅地に入り、
ふたりでこうして歩くと、
彼女なんだ って家族に報告しにいくみたいで
照れくさかった。
俺の家についた。
「へぇー 綺麗な家だね」
少し大きい俺の家を梨絵が見上げる。
リビングの電気がついている。
全員勢ぞろいだろうか?
梨絵を連れてくることを話してないから
リアクションが楽しみだった。