愛しい人へ
決意
「あああーーーーー。
まじで俺、死んじゃうかもしれない」
家でそんなことばかり言っていると、
だんだんみんな、反応してくれなくなった。
ひとりだけ、いつでも反応してくれる天使。
俊平を除いては・・。
今日も俊平は、そんな俺の横に座って
ミニカーで遊んでいる。
「おばちゃーん!拓海、死んじゃうよぉ??」
俊平は母ちゃんに向かって叫んだ。
母ちゃんは食器を洗っていた。
「告白できない意気地なしなんて
生きてなくていいわよ~」
母ちゃんは、最近 いつもこんな調子だ。
それでも母親かよ。
「すぐ夏休みでしょ?
告白の舞台はたくさんあるんだから
早く気合入れなさいよ」
姉ちゃんも冷たく俺に言った。
みんな俺に呆れているんだろう。
だって俺、告白するの初めてだし・・・。