ディア フレンド
あった。1番階段に近いんじゃん・・
なんか無駄に歩いた気がする・・ガラガラっ。
アタシは部室の中に入る。誰もいないか・・・

腕時計を見る。まだ8時30分だもんな・・
1年生より早いかもね・・剣道やってたときもいつも1番だった。
婆っちゃがうるさいもんね・・なんか癖って抜けないもんだね・・

ガラガラっ。誰かが入って来る。
知らない女の子。体育着が青、ってことは1年生かな?


「あれ?・・杏南さん。陸部だったんですか?」


「あれっ? 生徒会の。確か・・実春ちゃん?今日からよろしく。」


「は、はい。短距離でめっちゃ速い記録出したんですよね?」


「あれはまぐれ。しかも修行じみたことしてたし。」

「凄いですね・・」


1年生と話すのも新鮮だ。実春ちゃんは大人しいけど意外と
喋る子なのだ。そういうギャップは嫌いじゃない。
実春ちゃんが来て続々と1年生、2年生が来る。
流石に3年生はまだ来ない。アタシの周りには後輩がたくさんいる。

しばらくしてやっと3年生が来る。遅いわ・・
時計を見ると8時50分。かなりギリギリでしょ!? 
こんなに時間にルーズでいいのだろうか・・


後輩たちがタオル類を持って下に行く。
やっとミーティングかな? ミーティング隊形になる。
とりあえずアタシは1番後ろ。新入りだもんね、

それから少しして先生が来る。
号令をかけ、ミーティングが始まる。



「今日は新メンバーの紹介から。
隣城さん、前に来て。」


アタシは先生に呼ばれ、前に行く。
なんかみんなの視線が一気にアタシに来る。
凄く恥ずかしい/// 転校初日みたい・・・


「では自己紹介軽くお願い。」

「えっと・・今日から陸上部に入りました。
3年の隣城杏南です。よろしくお願いします。」


パチパチパチパチ。
拍手が沸き起こる。少し安心した。
アタシはそそくさと後ろに戻る。それから中総体の話を
少しして、ミーティングが終わる。

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