ディア フレンド

幸せな四葉~you are light of all~

有李栖side

「紗羅からメールよ、
今競技場出たみたい。」


「料理は並べた。ケーキも大丈夫。
プレゼントもあいつ等が持って来ればOKだな☆」


「有李栖様~!楽器も大丈夫です~♪」


「チューニングも大丈夫です。」


「有李栖、飾りもこんなんでいいかな?」

「みんなありがとう。
これで大丈夫ね、後は・・・」


「有李栖・・歌詞まだ出来てないだろ・・
あたしもここの歌詞思いつかないぞ・・」


「有李栖・・お前が出来てなくてどうすんだよ。」


はぁ・・会場やらは全て整ったのに
後は歌詞だけ・・そう。今日は杏南の誕生日。
いつも封鬼師の仕事を頑張っている、
みんなの太陽である杏南に1年に1度のこの日に
感謝の気持ちを伝えようというもの。

これを言い出したのは私ではなくジュシフ。
修行の代償を聞いて以来、杏南は元気がない。
それを心配したジュシフはこの企画を思い付いたのだ。


クールでプライドが誰より高いジュシフが
意外だったけどアタシも賛成した。
みんなも賛成してくれた。2週間掛けて計画したのだ。

でも私からの誕生日プレゼントが思い付かなかったのだ。
ありきたりな物はイヤだった。
だから遥妃に相談したら歌をということになり、
頑張って書いていた。はぁ・・


「後5分くらいで着くぞ?
まず5姉妹は準備しとけ。
ライブ期待してっから。」


「はい!妹たち杏南様のために行くわよ!」


「「「「はい!」」」」

5姉妹も張り切っている。
最後の打ち合わせをしている。
彼女たちはこの日の為にギターのコード、
ドラム、ベース、キーボード等の練習をして来たのだ。
毎日薔薇園の隅の方で頑張っていたのだ。

特にギター、ベースのジュシフとキイムは
手が真っ赤になっていた。
絃(げん)に擦れてしまったのだ。
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