ディア フレンド

後輩に手伝って貰い、１４５センチまで
高さを上げる。
うわぁ・・意外と高いよぉ・・これ。
思ったより高さがありアタシは少し
怖じ気づく。
でも、一応。これより危険なことは
してるんだよねぇ・・・
頭に修行の様子やら封印の様子やらを
思い出してみる。

そう思うと１４５センチなんて
軽いものなのだと改めて実感する。
アタシは跳ぶ準備をする。

幸い、誰も見ていない。
恭也くんも別のとこに行ってしまった。

紗羅たちも走っている。
アタシはこっそり助走をつけ
思い切り跳んでみる。

タタタタっ・・・ヒュンっ。



バスッ。
ギリギリではあったが
何とか１４５センチをクリアできた。
でもこれ以上は多分何度跳んでも無理だと思う。
アタシはとりあえず高跳びの練習を終わりにする。










夕日がアタシを照らす。
部活の練習が一応、終わった。
紗羅も海來も塾なのでアタシは
１人で帰っている。
少し寂しいものだが、たまには
１人になる時間も大切だろう。


今日は晩ご飯なんだろう。
各家々の晩ご飯の匂いが香ってくる。
その香りがアタシの食欲をかき立てる。
そう言えば・・・

お姉ちゃん、夢に出てこないな・・

アタシが真実を聞こうとして以来
お姉ちゃんが夢に出てこなくなった。

その前までは３日に１回くらいの割合で
きていたのに・・・・