ディア フレンド
アタシはとりあえず椅子に座る。
いつもは賑やかな大広間も静まり返り、
寂しさが溢れて来る。


アタシっていつからこんなに
1人が怖くなったのだろう・・・

誰か呼ぼうかな・・・

「誰か・・来て・・・」

アタシは無意識に渉の顔を思い浮かべた。
理由はよく分からないけど、何と無く思い浮かんだのだ。

「どうしたんですか?
杏南様? 泣いてるんですか?」


ふと振り返るとトゥラムとキイムが
心配そうにこちらを覗き込む。
アタシは笑顔を急いで取り繕う。

「何でもないの。ゴメン、」


「何で杏南様が謝るんですか?
夜って寂しいですよね?
1人なら尚更・・」


「キイムはどっちかと言うと
恋してるほうの寂しいなんじゃないの?」

かああっ///
キイムの顔がみるみる赤くなる。
そして必死に否定をし始める。
この子たちを見てると寂しさなんて
吹っ飛んでしまう。
本当に楽しいのだ。それはどんなときでも言える。



「杏南様、笑ってくれましたね。
良かったです。」



「杏南様には笑顔しか似合いませんよ。
このキイム、杏南様の笑顔を御守りします!!」


「くすっ・・ありがとう。
なんかコクられたみたい(笑」


「キイムはレズだから良いんですよ♪
ねぇっ? キイム?」


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