ディア フレンド
「なんか思想五行って相って字が多いんだね。なんでだろう?」


「多分、相手との関係を表してるからですよ。相手を生み出すから相生というニュアンスではないでしょうか?」

「へええ。凄いね。他にはどんなのがあるの?」


「うふふ。杏南様は勉強熱心なのですね。」

「えっ//そ、そうかな? あんまり言われた事無いけど・・・」

「私が御遣えした中で1番です。」

「だって新しいこと学ぶのっていいじゃん?学校の勉強はヤダけどね♪」

「では学校の勉強もお教えしますよ?」

「ええ~。やだなぁ~・・・でもトゥラムの授業ならいいかな☆」


「いつでもいって下さい。お教え致しますよ。」

トゥラムは優しく微笑む。この子は凄くいい子だ。アタシが保証する。
絶対教えてもらうし☆ ちょっと勉強が楽しくなりそうだ。

「では続き行きますね。相剋とは反対に相悔(そうかい)という関係もあります。これは相性で負けていた物の威力が増すと勝つという関係です。」

「んっ? それって今までの関係の意味ないんじゃない?」

「そうですね・・でも、普通では負ける物が勝つためには2倍、3倍の威力が必要になってきます。霊力をかなり養わないと出来ませんよ。」


「そうなのか・・・難しいんだね。今度は実践してみたいな。」

「実践なら私よりジュシ姉やオリーク姉さんのほうがいいですよ。この2人は精霊のなかでトップクラスの精霊です。少し性格に難点がありますが・・・」


「へええ。友達になれるかな?」

アタシは少しワクワクしながらトゥラムに尋ねる。すると、トゥラムは悲しそうに俯く。どうしたんだろう・・・なんか変なこと言ったかな・・・

「どうしたの? アタシなんか変なこと言った?」

「いえ・・私たちは使役の身なので友達なんて過ぎていますよ・・・」

使役って何? 使いみたいなのかな?・・アタシは少し頭にきて叫んだ。
そんなのヤダ!! なんか余所余所しい。
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