ディア フレンド
「そっか。
今日は2人しかいなかった・・」


「2人? 
ああ、恭也くん?
アイツ全国目指してるからね。
県内では敵なしだからね。」


凄い・・敵なしって・・
でも凄くいい人だし、頭もいいんだよね・・
モテるんだろうな・・・


「おーい、聞いてる?
杏南~?」


「・・・あっ。ゴメン、
何だっけ?」



「ったく・・浮気も
程ほどにしといてね♪
相手のほうが困っちゃうからね♪」



「どういう意味?」


「自分で考えろ!」

紗羅は悪戯っぽい笑みを浮かべ
小走りで階段を駆け上がる。


「あっ!?待ってよ~!」

アタシは紗羅を追い駆けながら
さっきの言葉の意味を少し考える。

浮気って・・
アタシ好きな人いないんだけど・・
渉は幼馴染み、伶哉くんはお兄ちゃんみたいで
恭也くんは部活の仲間だし・・

もうっ!!何なのよ!!


アタシの階段を駆け上がるスピードが
自然と速くなる。


まだ自分の気持ちに気付かないだけなのかな?
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