ディア フレンド
「杏南、早く行くぞ!!有李栖も支度できてんだぞ!」

「今行くよぉ!!ハヤテ様、いってらっしゃいませ。」

アタシは一言言うと、ダッシュで玄関に行く。ハヤテ様が何か言ったみたいだったけど
なんて言ったか聞いている余裕が無い。
アタシはローファーを履いて門を潜る。すると、2人が立っていた。
渉は少し怒っている。有李栖はいつもの笑顔で待っていた。

「おっせーよ!俺、昨日勉強してねえんだからな!!」


「それは怒る理由にはなってないのです。」

「ゴメン・・はぁ、はぁ・・・単元範囲何処だっけ?」


「確か運動のとこなのです。」

「? それって等速なんとかってトコ?」


「多分そうなのです。わたしは大丈夫なのです、杏南のために学校に着いたら教えてあげるのです。」


「ありがと☆有李栖はどのくらいの点数取れる?」


「わたしは500年生きてるので勉強は大丈夫なのです。」

サラッと凄いこと言うなぁ・・ってことはかなり頭いいじゃん。
学年トップとか言いそうだな、アタシは・・言えないね―。
そんな風に思っていると後ろからいつものことながら声が聞こえる。
紗羅かなぁ・・

「おっはよ♪今日ってテストだよねぇ・・めんどくない?」

「紗羅、おはよ☆ しゃあないよ。ガンバろ。」


「杏南は真面目だねぇ。羨ましいよ、渉くんは頑張らないとだよね?」


「それ、どー言う意味だよ。」

「それは言えてますですよ、渉の前回の単元のテストの点数は4・・」


「あぁあ!!今日音高たち家に来るんだろ? 何する?」

「今から決めんの?早過ぎない?」


「いいじゃんか。何する?」

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