ディア フレンド
「えっ? いいけど・・時間あったらね。」


「サンキュ♪」

そう言うと2人は行ってしまった。陸部って紗羅、陸部か。
なんだろう・・選手になってとかじゃない、よね?
アタシはその場に立ち尽くしているとまた肩を叩かれる。
ゆっくり振り向くと伶哉くんが笑顔で立っていた。
笑顔カッコイイな・・んっ? アタシこんなキャラだったっけ・・?

「行くよ、どうかしたのか?ボ~ッとして・・」


「ううん、いこっか。」

アタシは伶哉くんに案内され、生徒会室に向かう。
生徒会室は4階にある。階段を上るのがちょっとキツイ・・
2年生って大変なんだなぁ・・前の学校では2年生は3階だもんな。
その代わり1年生が4階。きつかった・・

そうこうしてるうちに生徒会室の前まで来た。
ガラガラガラっ。ドアを開けると誰もいなかった。

アタシは椅子に腰掛ける。誰もいないのもちょっと寂しいな・・


「杏南、前の学校でもやってたんだろ?」

「うん、まぁね。それこそ副会長。結構楽だったよ☆」


「そうか、・・なぁ。杏南、杏南ってさ・・」

「なに? アタシがどうかした?」


「いや・・なんでもない。」

「気になるよ・・言って? なんか途中で止められると気になる。」


伶哉くんは少し赤くなるとアタシの顔を真っ直ぐ見つめる。
なんか、凄く緊張するよ・・そんなに見つめられるとさ///


「付き合ってる人、いる?」

「へっ? いないけど・・・」


「そっか・・」

「なんで?」


「だって・・ほら、お前みたいに可愛ければ彼氏いるかなって。」

「伶哉くんも彼女いるんでしょ?」


「俺はいない。だって、なんか後々キツイから・・」
< 65 / 182 >

この作品をシェア

pagetop