ディア フレンド
アタシは最後のメールを見る。
この流れで行くと遥妃かな・・ピッ。当った☆
よし、心の中でガッツポーズする。
遥妃ってどんなメールよこすんだろうか。


『今、バレーやってる。勿論体育だ、
杏南もあたしらのチームに入れといたからな。
早く風邪を治せ!! お前がいないと・・その。・・・』


ツンデレか! まぁ遥妃はツンデレもどきだからしょうがないか。
デレをもう少し分かりやすくして欲しいな・・って言ってる場合じゃない。
アタシは4人にメールを書く。同じような内容なので一斉送信する。


『今起きました。熱まだあるので頭がボォッとしてる・・
でもとりあえず1人じゃないから大丈夫☆
明日は絶対行くから心配しないで。暇になったらまたメール頂戴♪』

ピッ。これでよしと。心配掛けちゃったからな・・
後でみんなにケーキ作ってあげないと。
アタシはみんなにメールを打ち終わって携帯を閉じる。





有李栖side


「メール来たのです。」

わたしの声に紗羅と遥妃、伶哉が反応する。
わたしの前の席は遥妃、遥妃の斜め前が紗羅、紗羅の斜め後ろが伶哉。
だからかなり近い。今は授業中なので声を極力潜める。

「来た。やっと来たよ。」


「アイツ今まで寝てたのか・・あたしらが体育をしてるときに。」

「しゃあねえよ、熱あんだから。」


携帯をマナーにしていると言っても先生にバレないように死角で見る。
杏南大丈夫だよ・・ね?


『今起きました。熱はまだあるので頭がボォッとしてる・・・
でもとりあえず1人じゃないから大丈夫☆
明日は絶対行くから心配しないで。暇になったらまたメール頂戴♪』


はぁ・・良かった。一応メールを打つ元気はあるのね。
後で返信を打とう。アタシは安堵の息を漏らす。
5姉妹も凄く心配していたから・・テレパシーで伝える。
流石に学校に入れるのはまずいので外で遊んでいる。
残りの3人も安心したようで授業に集中している。

でも1つだけ心配なのは・・
渉・・襲わないといいんだけど。
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