ゴキーラ
トイレの時計が二時を指した時、家の何処かで、すーっとスライド式のドアが開く音がした。てっきりジョンソンが起き出したのだろうと思ってぼんやりと便器に腰掛けていると、あのドングリが民族移動しているような音が聞こえ始めたのだ。しかもあの不定期的なひっかき音や羽音も・・・。それはどんどん近づいて来る。
ドアの下から覗いてみると、黒い大群がつやつやといやらしく光りながらこちらに向かって来ていた。もしやとは、頭の炭で想像してはいたが、まさか想像した通りの映像を自分の目が見るなんて思わなかった。
彼女は慌ててパジャマの上を脱ぎ、ドアと床の隙間に詰めた。いくら偉大なゴキブリ研究家ジュウェリー・ジョゼフ・ジョンソンが極めたゴキブリたちとは言え、ドアの上までは飛び上がれまいと考えたので、とりあえず一番進入される危険性の高い場所を塞いだのだった。
ドアの下から覗いてみると、黒い大群がつやつやといやらしく光りながらこちらに向かって来ていた。もしやとは、頭の炭で想像してはいたが、まさか想像した通りの映像を自分の目が見るなんて思わなかった。
彼女は慌ててパジャマの上を脱ぎ、ドアと床の隙間に詰めた。いくら偉大なゴキブリ研究家ジュウェリー・ジョゼフ・ジョンソンが極めたゴキブリたちとは言え、ドアの上までは飛び上がれまいと考えたので、とりあえず一番進入される危険性の高い場所を塞いだのだった。