君の影をみてる〜幼なじみの恋〜
「本命に勘違いされたくないだけだろ。」

「だって、もう卒業なんだし、そんなに会わなくなるんだから、バレないと…あ!高校が同じ人なのか?」

「知らねーよ。」

「本当に知らないの?」

「アイツ言わねーもん。ま、俺は、おまえなんじゃねーかと思ってるけど。」

「まだ言ってる。絶対違うから!」

「なんで言い切れる?」

「態度で分かるよ!きょーちゃんと隆志とじゃ、接してくれ方が違うもん。どんだけのつきあいだと思ってんの?」

「違うか〜?」

「あたしだって、他の男ときょーちゃんとじゃ、態度が変わっちゃうよ!」

「どんな?」

「喜怒哀楽が激しくなっちゃうし、こうやって、一緒に居たくなっちゃう!」

「それは…つきあってるからだろ。」

「あー、つきあう前は…」

「そうだ、おまえにキスを奪われたんだった。」

「え、それは、もうつきあってからでしょ!きょーちゃんがギュッてしてきたのが先じゃん!」

「いつだよ!」

「えっと〜。おばけ屋敷?」

「…んなこと言ったら、チョコ貰ってたし、俺。」

「あれは友チョコです!」

「…何の話しだった?」

「て言うか、つきあおうって言われたっけ?」

「言っただろ?」

「どっちが?」

「そっちじゃね?」

「あたしじゃないよ!」

「そ?」

「ほら、やっぱ言葉は無かったんだ〜。」

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