君の影をみてる〜幼なじみの恋〜
「イイじゃん、べつに」

「やだ!言って!」

「やだよ。」

「言ってよ〜!」

「おまえが言えばイイだろ。」

「え〜。」

「なんだよ、今更。」

「じゃあ、言ってくれたら、返事にキスしてあげる。」

「…馬鹿じゃねーの」

「早くっ!」

私は、耳に手をあて、言葉を待つ仕草をした。


“チッ”と舌打ちが聞こえると、

恭一は、面倒臭そうに言う。

「つきあえ!」


そして私は、

「命令系?まあ〜イイや!結局、言ってくれるんだもんね」

と、舌をだした。


「返事は?」

「はい。そんなに好きなら、つきあってあげます。」

そう言って、

恭一の頬に、キスをした途端、

反射的に、私を抱き寄せた恭一が、
今度は自分から唇を重ねてきた。


私も、恭一のキスに、顔の向きをあわせていたが、

私の背中にあった、恭一の右手が

脇を通り、前の方へつたって、
しだいに胸へ…


私はとっさに唇を離し、
恭一の右手に視線をやった。

すると、恭一の唇は、
そのまま、
私の右首筋へと流れ込んできた。
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