君の影をみてる〜幼なじみの恋〜
卒業まであと3日。


あんなことがあって、
私達は学校で、きっと、
よそよそしかったに違いない。


あの後も、
自分の体に、恭一の手の感触が残り、
夜もなかなか寝つけず。

着替えるときも、
自分の体を鏡に映して見ては、
そんな自分が恥ずかしかった。


キスが最終過程だと思っていたわけではないが、
私はまだ、
その先を、想像つかないでいたのだ。


キスさえしていれば、
お互いの気持ちが通じ合うと思っていたのは、

どうやら私の方だけだった様で…

それがショックだったのかもしれない。


(変なことでは無い。成長の過程なんだ。それに、あたし達は、きちんとつきあっているんだもん。ただ、まだ早い気はするし、なにより恥ずかしい。)


こんなこと、誰にも相談できなかった。


鈴ちゃんも、まだキスまでしか経験がないと聞いている。


学校から、そそくさと帰ると、
保健体育の教科書のページをめくってみたが、

私の求めていることの答えは載っていなかった。


わかっていることは、
私は、
恭一とのキスは好きなのだ。
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