君の影をみてる〜幼なじみの恋〜
追いかけるが、
構わず、歩き続けるその態度に、

私も

「じゃ〜イイよ!」と

負けずに後ろから言い放った。

すると、恭一は立ち止まり、
凄い目つきで睨みつけた。

(コワっ!)

ただならぬ空気を読み取った私は
黙って、そばへ歩み寄る。

それを見届ける恭一は、

また黙々と歩きはじめた。



駅からだと、恭一のマンションの方が、先に見えてくる。


(そんなに怒ることないじゃん!いつもなら、そろそろオドケだすのになぁ)

そうもしているうちに、
マンションの前まで辿り着いた。


「どうする?」

「だって、すごく怒ってるから…」

「怒ってねーよ。」

「怒ってんじゃん!」

「…ヘコんでんだよ…」

「…」

「やっぱ、おまえは、隆志と同じ高校行ってれば良かったんじゃねーかなって、」

「なにソレ?(散々、隆志のこと疑っておいて!)」

「だから、そんな自分にヘコんでんだって!」
< 138 / 202 >

この作品をシェア

pagetop