君の影をみてる〜幼なじみの恋〜
パーティー当日。

いとも簡単に騙された、
レナのおかげで、会場に着くことができた。


りょうのバイトが終わるまでは、身動きがとれなかったので、
パーティーは既に始まっていた。


「あれ〜、未知子ちゃん来れたの?」

私が来ない理由を、
慶太は何て言い訳したのか、
この前、海で会った人が、不思議そうに声をかけてきた。


辺りを見渡しても、慶太の姿は見えなかった。


緊張からか、トイレに行きたくなった私は、
とりあえずトイレを探した。

奥まった場所にやっと見つけ、

(コレじゃ分からない)と思いながら

ドアに手をかけた時、
慶太らしき声が耳に入ってきた。

「お前、飲み過ぎ…」


(慶太だ!)と、

思いっきりドアを開ける、私の目に映った光景は、

ここへ来たことを、後悔させるものだった。


「…抜き打ちかよ。」

慶太は何も弁解はしない。

それどころか、
ここに来た私が悪いかの様な言いぐさに、

「ごめんなさい。」と、

思わず謝っている私。


(なにが“喜ぶよ”だ!)

あまりの悔しさに、

「さようなら!」と、

捨て台詞を残し、
私は店を飛び出した。
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